10月17日・18日→静岡/天下の名槍「御手杵」里帰り公開
御手杵(おてぎね)は、「天下三槍」と呼ばれた名槍の1つ。室町時代に駿河国嶋田の刀工、五条義助が鍛えた大身槍である。「お手杵の槍」とも呼ばれる。
……と、Wikipedia「御手杵」の引用から始まりました。
天下三名槍と言えば、黒田家に伝わる「日本号」、本多忠勝の「蜻蛉切」、そして結城家・松平家の「御手杵」です。「御手杵の槍」という名前で記憶していたのですが、フルネームとしては「御手杵」なのですね。
これは現在の静岡県、駿河国の五条義助という刀工の作品だと言われています。
切先から石突までの拵えを含めた全長は約3.8m。槍身は穂(刃長)4尺6寸(138cm)、茎まであわせて全長7尺1寸(215cm)と桁外れの大きさで、これだけで大太刀や長巻以上である(ただし穂先の断面は正三角形で、あくまでも突くための武器である)。実見した本阿弥光遜によれば、刻まれた樋が「谷のような深い溝」であり驚嘆したという。現代の工作機械による切削と違い、手作業での鍛造による成型であり、極めて高い技量を物語る。
実物は 残念ながら空襲で焼失(焼損とは言えないレベル)してしまいましたが、レプリカが造られています。
(画像もWikipedia記事より)
これほどの大身槍になると、もはや槍と呼んで良いのか分かりません……。重量は22キロ以上とのこと。これを扱うには、すさまじい膂力が必要なことでしょう。
このレプリカは、普段は茨城県結城市の「結城蔵美館」で常設展示しています。
茨城県結城市にある展示施設「結城蔵美館」に女性が殺到している。お目当ては常設展示されている天下三名槍(さんめいそう)の一つ「御手杵(おてぎね)の槍(やり)」のレプリカ。若い女性に大人気のゲーム「刀剣乱舞-ONLINE-」に御手杵の槍を擬人化した美男子のキャラクターが登場するためで、5月23日に行った槍に触れて記念撮影ができる「握手会」には約2000人の女性が詰めかけた。
(中略)
「女性客が増えたので不思議に思っていた。ゲームの存在をお客さんに聞いて、とても驚いた」 そう語るのは同館の宮本敏男主任。想定外だった。
そして迎えた5月23日のイベント。記念撮影会自体は隣接する別会場(旧黒川米穀店)で行われ、この日だけで、結城蔵美館にはなんと1978人が来場した。
限定250組(1組最大5人)の撮影権を狙って、抽選開始の午前9時には、女性約300人の長蛇の列となり、あまりの盛況ぶりに、前場文夫市長が急遽(きゅうきょ)登場して挨拶までする事態に発展。さながら市を挙げての一大事となった。
さて、普段は茨城にあるこの御手杵レプリカですが、10月17日・18日の限定で、駿河国=静岡に里帰りするそうです。
静岡県島田市の「ぴ~ふぁいぶ」にて、10/17&18日、10時から15時。入場無料。
施設の公式サイトはこちら。 → 島田の未来が見える[(株)まちづくり島田]