1月23日&24日→東京/林崎新夢想流居合術 研究稽古会
2014年、古武術動画としては異例の再生数を記録した「弘前藩伝 林崎新夢想流居合」。膝も重なるほどの近間で、三尺三寸の長大な刀を抜く技を、見たり!体験したり!する機会が、関東にもやって来ました。
修武堂様と林崎新夢想流関連では、今年(2015年)9月には青森にて、「全国古武術フォーラム」が開催されたことも記憶に新しいです。が、「関東なら行けたのに……」という方も少なくないのではないでしょうか?
↓当ブログの過去エントリ
……2016年1月、今度は東京です!
「林崎新夢想流居合研究稽古会」のご案内
抜刀術、居合の開祖とされる戦国末期の剣豪 林崎甚助。
近世以来、その流儀は、様々な伝承となって日本列島各地へ広がり、いまもそれぞれの伝承と稽古が続けられています。
旧弘前藩(現青森県津軽地方)にも「林崎新夢想流居合」として伝わり、多くの武士たちが流派の違いを越えて修行する、弘前藩士共通の居合でした。
居合が生まれた必然性、開祖達が発見した術理とは、いったいどのようなものだったのか。
第一部では、各武術の若手修行者や研究者が集い、旧弘前藩伝承の林崎新夢想流居合の実技をひとつの事例として、様々な角度から共同研究稽古を行います。
第二部は、各地で様々な武術・武道を修行されている方々や一般の方々が、自由に交流する場です。
有志による手作りのささやかな大会ですが、互いに親睦を深め武友として連携していくきっかけとなれば幸いです。流派や武種、経験等は一切不問です。ご関心のある方はどなたでも歓迎いたします。
(2015年11月28日、武術研究稽古会 修武堂 主宰 小山隆秀)
■期日 2016年1月23日(土)および24日(日)2日間
■会場 「あざらし道場」(東京都杉並区高井戸西2丁目10-25、京王電鉄井の頭線「富士見ヶ丘駅」より徒歩約3分)
■主催 武術研究稽古会 修武堂
1月23日[土]は、「あざらし道場」にて、林崎新夢想流の稽古会。参加費は4000円ですが、事前予約なら3000円になります。(https://twitter.com/kawamurakeishin/status/676227767420116992)
同日夜は、懇親会(アルコール)。修行者でなくともOK、飲めない人でもOKだそうです。
【懇親会】 1月23日(土)稽古会・交流会終了後に懇親会を行います。参加費は4000円。お酒の飲めない私や学生なども参加するライトな会になると思います。武術に興味がある、話を聞いてみたい、という方の懇親会だけの参加もOKです。
— 居合文化研究会@川村景信(CV:神谷明) (@kawamurakeishin) 2015, 12月 14
1月24日[日]午前には奉納演武。場所は「渋谷金王八幡宮」。
演武流派は調整中ですが、以下の流儀が参加することは確定です。
また上方についても写真のように低姿勢のまま刀を頭上に振り冠る天横一文字・天縦一文字という所作を行います。はい、一畳に収まるようにと言っておきながら横にはみ出しています。実際に稽古を行う際には前後左右に隣合う人に十分に注意しましょう。 pic.twitter.com/QFtMWPXM3g
— 居合文化研究会@川村景信(CV:神谷明) (@kawamurakeishin) 2015, 12月 15
↑このツイートと、直前のツイートで、「畳1枚あれば打太刀と仕太刀ができる」とはありますが……詰め込んでも、稽古会参加の定員は40名限り。早めに申し込まないと、埋まってしまうかもしれませんよ?
なお、1/23[土]には「第二回 扇子切り選手権」も開催されるそうです。
【交流会について】 1月23日(土) 交流会の際に希望者による余興として「扇子切り選手権」を行います。往時の修行者が行った稽古のひとつで、余興では「三尺以上の部」と「それ以外の部」に分け、希望者はどちらかひとつの選択となります。 pic.twitter.com/gGLNrv8aou
— 居合文化研究会@川村景信(CV:神谷明) (@kawamurakeishin) 2015, 12月 16
刃長三尺三寸の刀による「扇子斬り」は遊びの様に見えるかも知れませんが、林崎新夢想流居合を学んだ弘前藩四代当主・津軽信政公が行ったと言われる稽古の工夫のひとつです。信政公は扇子に印をつけ、その印を寸分たがわず両断したと伝えられます。
この扇子切りでは、林崎新夢想流居合独特の「趺踞」の座姿勢に構え、床に立てた扇子を刀の柄頭と床の二点で支えた状態で行います。この状態ではなかなか身体も扇子も安定せず、前後左右に搖動を続けます。そのような状態ではいくら扇子を切ろうとしても刀を抜く前に扇子は倒れてしまいます。
「趺踞」の姿勢が安定し、体と刀・天と地が一致した一瞬に刀を抜き放つことで扇子を両断することが出来ます。
現在、林崎新夢想流居合を研究稽古する我々も信政公の工夫した「扇子切り」を行い、歴代の伝承者の居合の体現に努めています。
納刀状態で、柄頭で扇子を立てて押さえる。
抜刀。
倒れる前に切る(模擬刀なら、打ち飛ばす)。
……二尺三寸(約70cm)の刀でも難しいのに、三尺三寸(約1m)で可能なんですかね?
…………と思っていた時が、私にもありました。
↓ ↓ ↓
「可能であることを示す」ことは、武道・武術の世界では非常に大事です。目の前で(あるいは現代なら動画で)見れば「自分にもできるかも」と、動きのイメージができますからね。
第1回の「扇子切り選手権」では、「三尺三寸の部」の達成者は出なかったそうです。前回は豪華賞品が出ましたので、今から稽古しておくのも手ですよね?
さて。これら「林崎新夢想流 研究稽古会」に関する情報は、弘前・修武堂のサイトなどで公開されてきました。が、このたび専門のサイトが新しく開設されたそうです。
top - 林崎新夢想流居合稽古会WEBページ開設しました!!
(http://hayashizakishinmusoryu.jimdo.com/)
当Blogの中の人も取材と称して出かけるつもりです(参加される方はお声がけください)が、その頃は多忙で、あまりレポートの類はアップできないかもしれません……。また、三尺三寸に「触れる」ことは、動画や文字で追体験するのとは別次元です。(2014年12月に、一度少し触れる機会がありました) 可能な距離に居るならば、是非足をお運びください。
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(2015/12/28 追記)
今回のイベントの告知用動画がYoutubeで公開されました!