1月31日&2月7日→東京/倭刀術体験会
2016年1月31日と2月7日、品川総合体育館にて「倭刀術(わとうじゅつ)」の体験会が開かれます。
倭刀術というと『るろうに剣心』終盤を思い出しますが……空中二段ジャンプとかはフィクションとしても、「日本刀を用いた中国武術(←ざっくり大意)」という、その教え自体は大陸に実在し、中国武術の一種目として命脈を保ってきたそうです。
●倭刀術とは
倭刀術とは16世紀後半、明王朝時代の中国そして朝鮮沿岸部を襲った海賊「倭寇」が使った武器術の一つです。彼らは一種のゲリラ集団だったため、多種多様な武器を使用していましたが、中でも刃長三尺~四尺という日本刀の大太刀を両手で持ち、疾風のように襲いかかっていく戦い方が際立っていました。その独特な刀法を、当時の明国では、倭寇の刀術「倭刀術」として畏怖すると同時に、その技法を研究し、軍隊用の武術として実用化していきました。
日本の古流剣術「影流」が原型となったと思われるその刀術は、その後、日本では失われてしまいますが、中国武術の中に、大太刀を両手でふるう双手刀術「苗刀」として定着していきます。
五〇〇年前に倭寇がきっかけとなって中国に伝わった刀術を、いま再び日本で学ぶという不思議な巡り合わせを体験してみましょう。(中略)
●内容の一部
なぜ倭刀術は恐れられたのか?
両手で刀を持つ(双手刀術)の特徴。
大太刀をなぜ軽々と扱えたのか?
重い大太刀木刀で倭寇の刀術を実感する。
双手刀術から素手の武術へ
倭刀術によって素手の武術が磨かれる理由。
八極拳、螳螂拳と倭刀術の関係
◆体験会A
2016年1月31日(日曜日)午後6時30分~8時◆体験会B
同2月7日(日曜日)午後6時30分~8時稽古指導 野村暁彦(倭刀術稽古会師範)
引用元 → お知らせ・稽古予定 - watoujutu ページ!
中国には倭寇が伝えた日本の刀術が今も伝わっている。このことを初めて知ったのは今から30数年前。当時はまだ実態がよく分かっていなかった中国武術に興味を持ち始め、中国武術研究の第一人者である松田隆智氏の著書を、片っ端から読み漁っていた頃だったと思う。16世紀頃、明代の中国に、倭寇によって日本の剣術がもたらされ、それが苗刀という名で今も伝えられているのだという。
その後、通臂拳の郭瑞祥という武術家が伝える苗刀の映像を見ることができた。この中国河北省滄州に伝わる苗刀は、確かに刀の形は日本刀に近く、また中国武術としては珍しい両手持ちの刀術だった。(後略)
引用元 → 倭刀術考 - watoujutu ページ!
『るろうに剣心』の和月伸宏先生は研究熱心で、ホントウとウソを上手く織り交ぜる漫画家で、そのため詳しい人でも騙されることがあるそうです。
倭寇など諸々の歴史的背景がある中(その後、公的な貿易で、日本刀は重要な輸出品だったとも言いますし)、倭刀術は中国大陸においてかなり研究・伝承されたようです。
「倭刀術」は中国の武術ですが、日本の武器を用いている上、底流には古い陰流剣術の影響が感じられる、と上記サイトにあります。なかなか見る機会も珍しい武術ですが、珍しい「体験」チャンスです。
1月31日、2月7日ともに、品川総合体育館にて、18時半から20時。
当記事公開のタイミング上、1/31の体験会は難しいかもしれませんが……2/7なら、どうでしょう?
↓修心流居合術兵法の町井勲先生が、和月伸宏先生と一緒に出した新刊です。